ヴァイオリンのレッスン記録

2008年1月、大人から始めたヴァイオリンのレッスン記録。

ヴァイオリン買い替え、後編

新作からオールドまで弾かせてもらった結果、次の3つにしぼられました。
外見はそれほどこだわらないので、色や見た目はバラバラです。

・300年ほど前のオールド
隆起が高くて、丸みがある。完成しきった楽器で、たぶん誰が弾いても楽に美しい音が出る。
ラベルは著名製作家のもので、本物だったら数千万だが、不明らしく純粋に音色としての値段づけだとか。
本物だったらと思うと、とっても夢がある楽器 ^^ 軽い。
音量はなく、ソロには向いていない。優しい音色で室内楽向き。
仮に手放す場合、価値があがることはない。

・35年ほど前のモダン
とてもよく響く。明るいし、音量もあるけど、気持ちのよい音色。
ソロ向き。室内楽ではういてしまうかも。
将来、価格上昇は確実、らしい。

・80年ほど前のモダン
上記ふたつの中間的楽器。材料もつくりも良いとのこと。
候補から外されたのが腑に落ちなかったのか、社長さん自らの手で敗者復活のようにふたたび登場(笑)
ラベルは著名製作家のものだが、実際はお弟子さんの作品らしい。

条件のひとつにハイポジが鳴るというのもあったのですが、それは弾いていけばどれもそれなりに鳴ってくるものらしいです。
本当はモダンとオールド、両方ほしいくらいでしたが、楽器はひとつで充分。
うんうんなやんだあげく、オールドを外しました。
オールドは確かにとても魅力的な音色ですが、自己陶酔におちいりやすく、気持ちよく弾ければいいという年配の方にならおすすめするけど、これからうまくなっていこうとする人には、ともに成長していける楽器のほうがいいと思うという社長さんの意見に納得した部分があったからです。
ちなみにオールドを外すと知ったとき、チャコさんがとても残念そうにしていたのが、印象に残っています ^^

残るはモダン対決。
チャコさんと社長さんがそれぞれの楽器を持ち替えては二重奏してくれます。
ああ、どちらも素晴らしい。傾向が違うからこそ悩みます。
そして迷いまくった挙句・・・
敗者復活モダン(笑)、キミに決めた!
やはり私はオールドの優しい音色も捨てがたかったのです。
その中間、顕著でなくても、両方の要素をあわせもつ楽器を選んだのでした。
それにしても社長さんがもう一度持ってきてくれなければ、この楽器の良さに気づくことはありませんでした。
めぐりあいって、案外こういうものなのかもしれません。
チャコさんが 「おめでとうございます!」 といってくれましたが・・・、どっと疲れました、精神的に(^^;
しかし驚いたのはそのあと。
無理だろうと思っていた今までのヴァイオリンを下取りしてくれるわ、弦や高いケースまでつけてくれるわ。
いやいや、そこまでしてくれなくてもって、かえってこちらが恐縮してしまうくらいでした。
このまま持って帰っていいとまで言われたのですが、帰りが飛行機だというと後日送ってくれることに。
こうして、ようやく店をあとにしましたが、試奏でいっぱい出してもらったヴァイオリン、かたすの大変だったでしょうね。。。

チャコさんに駅近くまで送ってもらい、お別れです。
面倒見のいい、素敵な方でした。今回は本当にありがとうございます(__)
そして駅で、来るときに電車のドアにはさまれたまま連れ去られたコートを回収して帰っていったのでした。